日本電機工業会(JEMA)選定「2025年度(第74回)電気工業技術功績者表彰」 ―「奨励賞」「審査委員長特別賞」受賞の裏側―

October 17, 2025

当社はおかげさまで、今年で創業58周年を迎えます。

かつて「日の丸半導体」と呼ばれ、電子部品業界は右肩上がりの成長を続けていました。しかしながら、半導体は設備産業であり、人件費の安い中国勢が台頭する中、国内の電子部品商社は淘汰の波に直面。私たちも例外ではなく、この数年で大きな変革期を迎えました。

そんな中、「生き残るためには何をすべきか?」を真剣に考え、約4年前に新たに電力事業を立ち上げました。
その原点にあったのが、稲盛和夫先生の言葉――

『事業は大義名分がなければならない』

50年以上にわたって培ってきた“信用”を次の世代へつなぐために、私たちは持続可能な社会の実現を目指し、CO₂削減に貢献する自家消費型再生可能エネルギーの分野に挑戦。そこから生まれたのが、今回の受賞対象となった「逆潮流防止装置」です。

開発のきっかけと改良の道のり

最初に完成した初号機は、文字通り「逆潮流を防止するだけ」の装置でした。
しかし、実際に太陽光発電の現場へ導入してみると、天候不順時には発電量が不安定になり、「電力のピークカットが思ったほどできない」という声が上がりました。

現場の声を無視せず、私たちは開発を継続。
結果として誕生したのが、逆潮流防止に加え、電力のピークカット機能を搭載した新型装置です。

この装置の最大の特長は、

天候に左右されずにピークカットができること。

この“ありそうでなかった”機能が評価され、今年4月に製品を正式リリース。現在では熊本・岐阜・千葉・山梨・新潟・東京・長野と、全国各地から導入実績とお問い合わせをいただいています。

次の挑戦へ ― AIと蓄電池による最適制御

さらにこの装置は、将来的な蓄電池連携も見据えて設計されています。
余剰電力のモニタリングが可能で、蓄電池の充放電を効率化することで、さらなるピークカットを実現します。

今後は、AIによる学習機能を導入し、工場の負荷変動や日射量を解析。
「蓄電池」や「空調機」との連動による最適な電力制御を行うことで、
お客様の電気料金削減をトータルでサポートしていく計画です。

この受賞は、私たちがこれまで築いてきた信頼と挑戦の証。
そして、“ものづくりの力で社会を変える”という信念の第一歩です。

これからも、再生可能エネルギーの普及とカーボンニュートラルの実現に向けて、
一歩一歩、確実に歩みを進めていきます。

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